古川令

マンモスカードについて

 ジャンボカードに続いて、マンモスカードについても書いておきます。マンモスカードを手順に取り入れようと考えたのは、2000年のFISMの後です。やはり、FISMのような大会で入賞するには、よりインパクトがある現象を組み込む事が不可欠と考え、いずれはオリジナルなマンモスカードでリベンジしようと考えました。


写真1

 ジャンボカードはブリッジサイズの4倍の大きさで、マンモスカードはジャンボカードのさらに4倍の大きさです。
 写真は、左から有名なニチユーのマンモスカード、ワールドワンのマンモスカード、ピアトトニックのジャンボカードと、比較のためのポーカーサイズのデックです(このように並べてみると、各社ともなぜか箱の表はハートのキングでした)。


 スピン&ファンプロダクションのおかげで、マジックとしては従来のマンモスカードカードのマニピュレーションとの差別化は出来たと思います。しかし困ったのはマンモスカードの重量です(一組で2Kg近い重量です)。カードの芯を抜いて軽くしようとしましたが、糊が強力でカードがきれいに剥がせず、満足の仕上がりにはなりませんでした。軽さを期待して、写真中央のWORLD ONEのマンモスカードもネットで購入してみましたが、残念ながら重さの解決にはなりませんでした。

 マンモスカードでは捨て場にも困りました。軽い台では捨てたカードの衝撃に耐えられないので、カードだけでなく、カードの捨て場まで重たくなってしまい、今まで薄い小さなカバンに道具が全て入ったのが、マンモスカードを手順に入れるだけで、小さなキャリーバックが必要になりました。
 マンモスカードの手順は、その後SAMのコンテストやテンヨー大会などで演じたものの、重さだけでなく、ジャンボカードとマンモスカードが現象的にダブってしまうという問題もあり、悩んだ末にマンモスカードはやめる事にしました。考え方はいろいろあると思いますが、マンモスカードを使う事はオリジナルでもなく、“手軽さ”が今後も練習を続けられる鍵という判断もありました。
 しかし、その一方で、市販のジャンボカードのサイズでは、そのサイズにちょっと物足りなさもあり、結局、適当なサイズのカードは自分で作るしかないという結論になりました。現在制作中のオリジナルサイズのカードの作り方は、改めて紹介したいと思います。


写真2

 今回は記事も短く、写真も少なくて寂しいので、この機会に私のオリジナル・カードを紹介します。今は昔、結婚式の引き出物として、ティファニーのペアのトランプに、青バックにはティファニーのフォントで家内と私の名前、赤バックにはウェディングベルに二人のイニシャルを入れたものです。カードへの印刷は、デザイン関係の友人が格安でやってくれましたが、後で話を聞くと随分大変だったそうで大変感謝しています。

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