古川令

勘違いのズレ

 前回、不思議さの醸成のためのズレの大事さを書きました。ズレというと、いつも気になるズレがあるのでその事についても書いておきます。このコラムでは、私のミリオンカードに対する考え方をお知らせする事が目的で、批判的なコメントは主旨ではないのですが、こんな考えもあるのかと読み流して頂ければと思います。

 私にとって演技を見て違和感が大きいケースは、それほどの演技でもないのに、「どうだ、すごいだろ、恰好いいだろう」と見せられるパターンです。もちろん、拍手をもらいやすくするための「間」は大事で、それを否定するのではありません。拍手を得やすくするための、間とか照明や音楽などの演出などは有効です。ただ、あくまで拍手や歓声は観客の自発的な反応であり、それを求めるような過度のアピールは逆効果になってしまうと感じます。拍手や歓声をもらうためには、自分の演技が観客にどのように伝わっているかを知る事が大事で、演者の意識と観客の気持ちがズレるのは具合悪いという事です。

 蛇足ですが、これは個人的な好みの問題かも知れませんが、私は学生マジックなどでバラ使った演技が多い事も気になります(バラを口にくわえるなど)。口にくわえるのはオペラのカルメンのイメージかも知れませんが、特に粋にも感じませんし、花瓶などでの飾り方も気になる事が多いです。そもそもマジックで棘のあるはずのバラをくわえる目的も必然性も判らないのです。 バラに限らず、ステージで格好よく演技をしたいという気持ちはよくわかるのですが、勘違いのアピールは避けるべきで、自然な(さりげない)格好良さかどうかが大事と思います。
 写真は、サントリーの青いバラ、アプローズです。感動した演者へのプレゼントに最適?

    ようやく咲いた青いバラ。
    その名、アプローズは「喝采」という意味。
    ずっと追い続けた夢を、やっとかなえた喜び。
    新しい夢を見つけ、むかっていく勇気。
    その気持ちに、喝采のように贈ってください。
    花言葉は「夢 かなう」。
    夢をあきらめない素晴らしさを、
    すべての方にお届けします。
    (サントリーのWebサイトより)

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