平川一彦

ベーシック・ムーブ

第4回

基本用語:カード(2)

 一般に、カードマジック(実演、練習)をする時のデック1組は、ジョーカーを加えた53枚で、カードのサイズはポーカーサイズです。
 幅が少し狭いブリッジサイズは、日本人のように手が小さい人には向いているかもしれませんが、ほとんどポーカーサイズを使っています。
大は小を兼ねると良く言われるように、それで慣れておいた方が色々と便利です。
他に、ジャンボサイズやスモールサイズなどがあり、トリックによって使い分けています。

 プラスチックのカードは、ほとんど使いません。 よく使うのは、紙製のバイスクル、ビー、タリホーなどカード表面にエンボス加工がされているもので、これらは手に馴染み易く、非常にスムーズに扱うことができます。

 練習や実演をしているとカードは必ず汚れてきて、特に汗かきの人は、汗がカードに染み込んで汚れたり、カード1枚1枚が厚くなり、中には1組が60枚位に見える事もあるので、そういう時には、すぐに新品と交換します。
しかし新品は、最初のうちは滑り易いので、少し使い込んだデックの方が本番の時はやり易いと思います。

 私は常に1組か2組、または3組のデックを持ち歩いています。1組は青デック、もう1組は赤デック、そして最後のデックはシークレットのデックです。
 それはともかく、カードマジック、特にクロースアップマジックをテーブル上で演じる時に、テーブルクロスが掛かっていればいいのですが、中には掛かっていないテーブルもあり、その固いテーブルの表面ではハンドリングが非常にやりづらい場合があります。
このような場合にそなえ、あまり大きくないマットをバックに入れておくと便利です。

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