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パンドワー
第１３回
マーローのワイルドカード（１）

現象

　赤バックのスペードのAと数枚の青バックのブランクカードを示します。その数枚のブランクカードが全てスペードのAに変化して、赤バックのスペードのAがブランクカードに変化します。

準備

このトリックには次のカードを使用します。ラフ加工は必要ありません。

・赤バックのブランクカード1枚
・青バックのブランクカード1枚
・青バックのスペードのA（レギュラー）4枚
・赤デック1組

上記のカードを次のようにセットします。赤バックのブランクカードを赤デックのトップに置きます。青バックのカードをフェイスダウンでトップからボトムに、 3枚のスペードのA（レギュラー）、ブランクカード、スペードのA（レギュラー）。＜写真１＞。

写真１

このセットした青バックのパケットをコートの右ポケットに入れて、赤デックをフェイスダウンでテーブルに置いておきます。

手順

パフォーマーは右手でポケットから青バックのパケットを取り出して（この時パケットのフェイスが客に見えないように注意します。）、フェイスダウンでテーブルに置きます。
右手はテーブルの赤デックを取り上げてフェイスダウンで左手におき、トップの赤バックカード（ブランク）を取ってそのフェイスを客に見せないように注意して、テーブルの青バックのパケットのトップにおきます。左手は持っている赤デックをテーブルの端に置きます。
次にパフォーマーは右手でテーブルのパケットを取り上げてフェイスダウンで左手におき、「このトリックは赤バックのカード1枚と青バックのカード数枚を使います。」と言いながらパケットを何気なく両手間にスプレッドします。しかし、青バックのカード５枚を客には４枚に見えます。＜写真２＞。

写真２

（訳者注）
私は青バックのカード５枚を４枚に見せる方法として、単に左手の親指でトップの赤バックのカードを右手に押し出し、続けて青バックのカードを１枚ずつ３枚まで押し出して、最後の２枚を左手に１枚のように残して４枚のカードを見せます。
そしてスプレッドを左手に閉じながらトップから2枚目の下に左手小指のブレイクを作ります。続けて右手はブレイク以上のカード2枚をダブルリフトでフェイスアップにして「赤バックのスペードのエースです。」と言います。＜写真３＞。

それをフェイスダウンに戻してトップの赤バックのカードをテーブルにおきます＜写真４＞。

写真３

写真４

更に続けて「そしてこの青バックのカードの表はブランクです。」と言って、左手の人さし指のシングルバックル又は左手の親指のブロックプッシュオフのどちらかで右手は4枚のカードを1枚のように握り、左手に残っているカードのトップにフェイスアップにします。ブランクフェイスが見えています＜写真５＞。
次に右手はこの4枚のカードをフェイスダウンに戻してトップカードを取り、先にテーブルに置いた赤バックのカードの左下に置きます＜写真６＞。

写真５

写真６

右手は次のカードも上記の技法を使って3枚を1枚のようにトリプルターンオーバーでフェイスアップにしてブランクカードを示し、そしてそれをフェイスダウンに戻します。トップカードを先にテーブルに置いた青バックのカードのトップに少し右にずらして重ねます＜写真７＞。今、2枚の重なった青バックのカードがテーブルにあります。

写真７

次もシングルバックル又はブロックプッシュオフを使い、右手のダブルターンオーバーで3枚目のブランクカードを示します。
それをフェイスダウンに戻して、トップカードを今度は左手のカードのボトムに回します。
続けて右手はトップカードをフェイスアップにしてブランクカードを示し、パケットのトップにフェイスダウンに戻します。（これは、左手に持っている2枚、実際は3枚のカードもブランクだと言うことを何気なく客に示しています。）
次に右手はテーブルの2枚の青バックのカードを取り上げて右手だけでそれを広げます＜写真８＞。
左手は持っているカードを右手の2枚の間に挟んで＜写真９＞、カードを左手に揃えます。そうするとブランクカードがトップから2枚目にきます。

写真８

写真９

右手はパケットのインナーライトコーナーのバックに右手の親指を付け、右手の人さし指と中指をそのコーナーのフェイスに付けて持ちます。
右手はそのパケットでテーブルのスペードのAと思われている赤バックのカードのバックにタッチして＜写真１０＞。

写真１０

そのパケットを左手のディーリングポジションに戻してフェイスアップにターンします。そして左手の親指でパケットのフェイスカードを右方向へ押し出して、そのカードの右サイドを、右手の親指をフェイスに、他の指をバックに付けて握ります＜写真１１＞。

写真１１

続けて左手の親指は、パケットのフェイスカードを右手で握っているカードの下に押し出し、その押し出したカードの右サイドを右手の４本の指先に差し込みます。この時にカードを最後まで差し込まないで2枚目の左サイドのインデックスが見える位にカードを差し込みます＜写真１２＞。

写真１２

更に左手の親指は3枚目のフェイスカードを押し出しますが、この時は左手のシングルバックル又はブロックプッシュオフで3枚目と4枚目（ブランク）の2枚を1枚のカードとして右方向へ押し出します。そのインデックスが見えるようにカードの右サイドを右手の4本指で挟みます。最後の1枚は左手に残して、全てのブランクカードがスペードのAになったことを両手間に示します＜写真１３＞。