氣賀康夫

水と油
(Oil and Water)


    <解説>
    この奇術のプロットを最初に発表したのは20世紀の大カード奇術家のEdward Marloです。 彼は自分のことを表すのに「Cardician」という新語を使うほどでした。 「水と油」はたいへん鮮やかな現象の奇術であり、その後、沢山の研究家がその効果を実現する改作を提言することになりました。

    現在では「Oil and Water」のバリエーションは数えきれないほど存在します。 それらに使用される技法も、ダブルリフト、グライド、バックルカウント、エルムズリカウントなど様々です。 それでは、今回筆者の発表するこの作品はどこがポイントなのか?
    これは当然の質問でしょう。その応えですが、筆者は「他人と違うことをする目的で奇術の改作をすること」は良しとしません。 では、この改作の目的はなにか? それは原作と違い、演ずるのが易しいとか動作が自然であるとか、なんらかの明確な改良点がなければ意味がありません。 筆者は現時点で、この作品ほどすっきりしていて自然でかつ効果的な「水と油」は前例がないと自負している次第です。
    ぜひ、この趣旨をご理解のうえお楽しみください。




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