氣賀康夫

エアロダイナミックフォアエース
Four Aces with Four Aces


    <解説>
    フォアエースと題する4枚のエースを使う奇術はカードマジックの花形なのですが、 普通はフォアースのためにはエース以外のカードを一緒に使います。

    ところが4枚のエース以外を使わないで、この奇術を演じてみようではないかと考える若手カード奇術研究家が現れました。
    それはラリー・ジェニングス、マイク・スキナー、そしてブルース・サボンです。
    私がその作品を最初に見たのは1,969年のことでありジェニングスの実演でした。
    その後、スキナー、サボンの演技も観ましたがその内容はほとんど同じでした。
    ところがその奇術の原作は誰かという話になるとこの三人が「これは僕のオリジナルだ」と主張するのです。
    そういうわけで本当の原作者が誰か私には判定ができません。
    ただし、最初に見せたのがジェニングスでしたから、私はジェニングスの原作かもしれないと考えています。

    その方法も如何にもジェニングスらしいアプローチです。
    この奇術はたいへんオーソドックスな方法で行われていました。
    ジェニングスは「これは完璧な手順だから、改作しようとして弄り回さない方がいい」とまで自信たっぷりで主張されました。

    私も改案のための改案は非生産的であると考える立場なので、その趣旨はよくわかりました。
    その後、ジェニングスの助言に従わず、この修正案を構成しましたが、改案のための改案ではありません。

    原作では見ているとトップパームの動作がとても気になるので、 パームのための動作をカードのターンオーバーの動作と同化してカードを巧みにスチールする方法の改良しようとしたものです。
    そのヒントになったのは天海パームの手法です。 ぜひご研究いただきたいと思います。




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