坂本圭史

カードの原型とカッティングについて

トランプを作るプロセスは名刺の様にカードを1枚ずつ刷るのではない。 10年ほど前にオリジナルトランプを作った時、それを知った。

トランプの原型はジョーカー2枚を含めた54枚と白紙スペース2枚分の合計56枚が、タテ69センチ、ヨコ58センチの大きなシートにデザインされており、54枚を一挙に印刷し、断裁する。丁度、紙幣を印刷する場合と同じである(写真1、写真2)

写真1
写真2

今から25年ほど以前、私がカードコレクションを始める前、銀座の某百貨店でバイシクルを買った事があったが、断裁ミスのためか、それは「ずれた形」のカードであったので、「信用を重視する百貨店がこんな商品を売って良いのか・・・」と言ってすぐに取り替えて貰いに行った(写真3、写真4)

写真3
写真4

しかしながら紙幣印刷同様、今にして思えば、「印刷ミス」は希少性と言う観点からすれば、コレクターにとって得難きモノである。コレクションを始めてから、それに気付き、返品してしまった事を、つくずく悔しく思った。

その後、凡そ四半世紀、勿論その様なカードは意識的にも入手出来なかったが、このたび友人からいただいたバイシクルに、たまたま“断裁ミス”を発見した。 以前、返品したものに較べると極めて僅かなズレであるが、嬉しかった。

「人間万事塞翁が馬」モノには何処に価値があるか?出会った瞬間にそれは分からない事が多いのではないか!

 ≪ 前回                         次回