坂本圭史

The Art of Erté (アート・オブ・エルテ)

アート・オブ・エルテ 1

 アーティスト エルテがデザインした、芸術品としても価値あるカードである。
重厚な黒い漆塗りの箱(30cm×14cm×6cm)の中にビロードを敷き、地厚な黒カードと白カードがペアで、エルテに関する諸資料と共に納められている。

 エルテは日本でもかなり知られているアーティストで、1892年にロシアで生まれ、パリで学び、以後はニューヨークで活躍した。

 彼はオペラの仕事を引き受けた時に、その衣装を引用して「カードをデザインすること」を思いついた。
従ってこのカードのKing, Queen, Jackのデザインは、彼のオペラの4つの幕の中で実際に使われた衣装が基となっている。
また、A~10の数字やアルファベットも、人体を使ってデザインしている点が素晴らしい。

アート・オブ・エルテ 2

 エルテは、作曲家リムスキー・コルサコフ(名作“ジェエラザード”の作曲で有名)とも親交があり、そのせいか、カードからアラビアンナイトのイメージがダブってくる。

 1982年、英国ソブレイン社(“カクテル”と言う名のタバコなどを製造している)の開発で創られたカードで、アーティスト エルテの気品と魅惑の時代の面影を感じさせる逸品である。

 私がカード収集家であることを耳にしたJT社の友人から贈っていただいたもの。
最近調べてみたところ、日本には数えるほどしか輸入されておらず、時価7万円~10万円との事である。

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