古川令

ファンプロダクションのファンについて

 FISM ACMで歓声を頂いたファンプロダクションですが、まだ完成形ではなく、細かな部分で常に改良は続けております。今回は、私のこだわりに関する非常にマニアックなお話で恐縮ですが、最近の改良点について紹介します。

 私のファンプロダクションの考え方は、ファンはできるだけ面積を大きく開き、最小枚数だけ捨てるという方法で、具体的には約5枚でファンにして3枚捨てるという方法を学生時代から行っている事を以前にラビリンスで書きました。

 

 左側が今までのファンで、右側が最近変えた新しい開き方です。何を変えたかというと、ファンの角度は維持しつつ、ファンの枚数を5枚ちょっとから4枚ちょっとに減らした事です。この違いにどこに意味があるかと感じられると思いますが、そのこだわりについて紹介します。

 まず、従来の方法と改良法では、角度に差がないのでファンの大きさ(面積)はそれほど変わりません。しかし3枚捨てる場合にバックパームに移行するカードの開きが小さいので、バックパームへの移行が素早くできます。その結果捨て際に少し余裕もできるので、捨てる3枚をまとめてではなく、よりパラパラという感じで捨てる事も容易です。

 この改良法の最大のメリットは、ファンプロダクションの回数が増やせられる事です。従来の方法であれば、3枚がギリギリで、たまに4枚を捨てて沢山感を出していました。しかし新しい方法では3枚捨てれば十分で、ゆっくり捨てる事も可能です。同じ枚数を捨てる場合でも、より沢山のカードを捨てたような印象を与える事は大事です。さらに言えば、究極のファンプロダクションは3枚ではなく2枚捨てです。3枚捨てで2回のファンプロダクションが、2枚捨てなら3回可能です。実際にステージでも何度が2枚捨てを行う事で12回以上のファンプロダクションも可能になりました。基本技法でも突き詰めれば、まだまだ改良の余地があるという事が今回お知らせしたかった点です。
この方法では、後割でのバックパームをしない場合には、5枚でも写真のような大きなファンも可能です。

 蛇足ですが、最近ミリオンカード用のポーカーサイズのカードで、カードの縦の長さを若干長くしたカードも販売されています。カードの縦が少し長いだけでファンの面積は大きく見えます。しかし、ファンにする枚数が若干増やす必要があり、その結果ファンプロダクションで捨てるカードが増えるので、私はそのようなカードは使いません。さらに言えば、私の手順では、レギュラーカードの後がジャンボカードですので、レギュラーカードのファンを大きくしても、その後のジャンボのインパクトはやや少なくなるというデメリットになります。従って、長さよりも、より薄いポーカーサイズのカードが販売される事に期待をしています。

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