古川令

起承転結(2)


 今回は、起承転結のそれぞれでポイントと考える点について書いてみたいと思います。

 まず「起」の掴みの部分の重要性は、ステージマジックに限らず、クロースアップあるいは大道芸の含め、あらゆるパーフォーマンスに共通する事と思います。 起の部分のポイントは2つあると考えます。どのようなマジックなのかを伝える必要がある事と確実に拍手がもらえる現象とする事です。オープニングの拍手で演者も落ち着く事ができますが、逆に躓くと最後まで影響しますので、掴みは非常に大事です。

 私の手順の「起」のパートは、何もないステージに下手から登場し、捨て場を出してからのブーメランカードです。ブーメランカードはミリオンカードの掴みとしては十分で、テクニックをアピールだけでなく土星カードの布石にもなっています。空中にカードを飛ばす事が手順での一連の現象で、“ブーメランカード=ジャグリング ではない”という事がポイントです。
 個人的な意見として、オープニングで避ける方が良いと思うのは、板付でパームした状態もしくは動けない状態からのスタートです。 ミリオンカードで言えば、最初から両手にパームしている状態から始めれば、スティールの事を考えれば随分楽です。しかし、観客の眼にも、どこか不自然な部分が感じられるだけでなく、そもそも幕や暗転ができないステージでは演じにくいという制約もあります。少しでも演出で得点を稼ぎたいようなコンテストの場合はともかく、私が考える良い手順というのは「少しでも制約が少ない手順」です。空のステージに袖から歩いて登場する形なら準備も簡単で暗転も幕も不要です。

 私の手順の「承」のパートは、カードケースから出したレギュラーカードだけで演じるミリオンカードです。ブーメランカードと異なり、ここではカードのプロダクションというマジックをしっかり見せます。ミリオンカードの神髄であるカードの出現の不思議さと楽しさのアピールするパートで、スティールでカードを補充しないのがこだわりです。

 蛇足ですが、サロンマジックでも、カードケースを準備するだけで、手順のどこでもミリオンカードの手順を入れられるというメリットも大きいです。次回は転と結について書きたいと思います。

 漫画は以下のサイトから引用
https://ameblo.jp/manganokakikata/entry-11490951178.html

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