古川令

起承転結(3)

 手順についての起承転結の起と承について前回書きましたので、ここでは転と結について書きたいと思います。

 「転」は文字通り変化でそれが結につながる流れにします。私の場合はレギュラーカードのプロダクションを続けた後のジャンボカードの出現で大きさの変化(転)、さらに最後にもっと大きなマンモスカードのプロダクション(結)という流れになります。
 マンモスカードを使わない手順の時は、カードスピンからのファンなど出現に変化をつける部分を「転」とし、最後の「結」がジャンボカードとしていました。私の中では、それで起承転結の手順のつもりでしたが、その「転」は単に見せ方の変化であって、転⇒結の流れがなく、カードが大きくなって(転)、さらに大きくなる(結)となる今の構成とは比較になりません。

 ミリオンカードの手順において、一番難しいのが最後の「結」の部分と思います。最後の現象で必要な事は、大きな現象を見せるなどでの「終わった感」だと思います。誰が見ても最後と感じさせる演技は拍手が貰いやすく、例えばハトなら、最後に鳩のケージを消せば終わった感が出せますが、ミリオンカードでは最後は意外に難しいです。カードだけで終わった感を出すには、派手さでは、ファウンテンカードやカードキャッスル(トランプタワー)程度でカーディシャンの共通の悩みと思います。

 カーディニのように、最後に最初のシーンに戻るというのは非常に粋な終わり方と思います。しかし、残念ながら出現したカードのボリューム感にこだわった演技には適しません。結局最後はとことん派手に終わるという事でマンモスカードを空中に散らして終わるという形にしました。ボリューム感で終わる場合には、これでもう最後と思わせてからの畳み掛け(ダメ押し)が有効です。

 以上、起承転結のメリハリの大事さを私の手順で説明しました。最近はYouTubeなどでFISMの入賞演技なども見る事ができますが、画面で判る実際の受賞演技時間は意外に短い事に気づかれると思います。手順を考える時には、見せたいテクニックや現象をてんこ盛りにして冗長に手順を長くするのではなく、起承転結の鍵となる部分を残して、無駄な現象は大胆にカットする工夫が大事と思います。

起承転結(2)