古川令

Power of Saliva(唾液の力)

 このシリーズ最初という事で、私が初めて考えた小ネタを紹介します。 記憶が定かでないのですが、ターベルコースの1巻(希望者に差し上げて手元にない)にマークが取れるマジックの解説がありました。 例えばハートの4の真ん中にマジシャンズワックスでハートのマークを付けたハートの5のカードを予言のカードとするもので、演技としては、ハートの4をフォースし、失敗したと思わせてから、真ん中に付けたマークを指で飛ばして予言マジックを成立させるというものでした。

 当時マジシャンズワックスが入手できなかったので、代替になる方法として考えたのが、この唾でつける方法です。 まず、トランプのフェイスの側をゆっくり剥がし、マークの部分を切り取ります。 このマークに唾を付けてカードに貼って、そのまま乾燥させるだけです。 カードを剥がす意味は、厚さを薄くするという事と接着性です。 エンボス加工同士では接着しません。なお、マークの切り取りやすさと使いやすさはダイヤがベストです。

フェイスの剥がし方
 
唾液でマークを接着したカード
 
マークが剥がれる様子

 マークは唾液で完全にカードに付着し、見た目には全く判りません。唾の接着力はかなり強力で、ファローシャッフルなどを避ければ、デックに入れて演技に使用しても大丈夫です。

 マークを剥がす時は、カードを軽く曲げれば簡単に外れます。ここでマジシャンズワックスとの大きな違いは、一度剥がれると、唾を付けない限りは2度とひっつかない事です。従って、観客にはなぜくっついていたかが絶対に判らない事です。マジックよりも、剥がれたら2度とくっつかない事の方が不思議がられた事もあります。この唾液接着法のさらに良い点は、リセットが簡単な事です。

 なお、サイズ的には同じ方法でインデックスも変えられるのですが、インデックスを重ねて貼るとどうしても貼っているのがバレます。そこで、演技の前後で観客に手渡せるようにと、左のようなカードもインスタントレタリングで自作しました(学生時代の思い出です)。 このようなカードの自作については、レーザープリンターを使うなどいくつかの方法があり、また別の機会にでも紹介します。

はじめに      3×3枚のカード