古川令

3×3枚のカード

 沢山のカードではなく、3枚3組 9枚のカードで何か新しい現象ができないかと考えてみました。 その結果、ちょっと面白い原理を見つけました。

 例えば□☆◎の3種類のカードを□☆◎□☆◎□☆◎の順にセットします。 左右に4枚と5枚に分けて持ち、5枚の方から交互に1枚ずつテーブルに置いてシャッフルします。 この混ぜ方でトップは変わりますが、□☆◎の順は変わりません(カットしたのと同じ状態)。 これが私が見つけた3×3の原理です。
 以下のような動作を組み合わせる事で、簡単に9枚のカードをぐちゃぐちゃに混ぜたように見せられます。

・3×3の9枚のカードを、両手を使って適当にカットします。
・4枚と5枚の2つに分けて5枚の方から
 左右交互にテーブルに落として混ぜます。
・テーブルのカードから適当な枚数を拾い上げ、
 残りをトップに重ねます(カットと同じ)
・3枚ずつのカードをトリプルカットでテーブルに置きます。

 これらを何度、どの順で繰り返しても、結果として9枚の中で□☆◎の並びが変わらないという事になります。

 上から4枚と5枚をファンにして交互に重ねるシャッフル2回で完全に元に戻せます。しかしそれよりも、左右交互にテーブルに置いて混ぜた山を2回に分けて取り上げる(カット)という連続動作の方が、かなり自然です。素早くできるので、繰り返しても不自然さもありません。2つに分けるカットと3枚ずつのトリプルカットの組み合わせも有効です。このようなフォールスシャッフル後、テーブルに1枚ずつ配って3つの山を作ると、全て同じカードが揃います。これが私の発見?の3×3のカードの原理です。

 以前に北海道の産学連携プロジェクトのお手伝いをしていた時、「黒千石」という珍しい黒大豆のアカデミックマーケティングの相談があり、この原理を使った宣伝マジックを考えました。
 カードは、ブランクカードにプリントアウトしたシールの文字を貼り付けています。3枚ずつ、9枚のカードで黒千石(□☆◎)の順にセットします。どれか1種類のカードにペンシルドットを付け、裏から区別できるようにしておきます。

 

 フォールスシャッフル後にカードを広げて1枚のカードを触ってもらいます。 どのカードを触られても、「ではこの選ばれたカードと、隣の2枚のカードを使います」といって、例えば観客の選んだカードが「石」のカードなら、上の写真の◎の位置に置き、その上の2枚を☆と□の位置に並べます。この場合、使用する「隣の2枚のカード」が、観客のカードの上の2枚、上下2枚あるいは下の2枚のいずれかになりますが、「選ばれたカードの隣の2枚」で嘘はありません。
 この状態でカットすると□(黒)がトップにきます。あとは、手元のカードをテーブルの□のカードの上から順に6枚を配れば、3組が写真のように黒千石で揃います。

 

 3×3枚と使える条件が限られるので、ヘイモウシャッフルなどが得意な方には、特別面白い原理ではないとは思います。 しかし、セルフワーキングで誰でもできる事と、社名や人名でも3文字が多いので、お客様用のオリジナルマジックとして、カードをプレゼントできるというのが最大の特徴です。
 オリジナルの9枚のカードは、例えば相手の名前をパソコンで透明シールに印刷し、ブランクカードに貼るのが良いと思います。 カードの代わりにブランクの名刺でも使えます。名刺の場合は滑りが悪いのでファンニングパウダーをつけると良いと思います。

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