平川一彦

私とエド・マーロー
第34回

スペクテイター・エース・カッティング

方法10

このシリーズの中では、考え方によって、この方法が一番、やり易いかもしれません。

準備

両膝の上にAを2枚ずつ置いておくか、または、コートの左右のポケットに2枚ずつ入れておきます。

ルーティーン

  1. 客にデックをシャッフルさせている間に、両手にAを2枚ずつパームします。

  2. 客にデックを二つにカットしてもらいます。

  3. 両手を両パケットに近付けて、それぞれの両エンドを上から握り、スパイダーリターン(第26回の方法2参照)でトップにAを加えてしまいます。

  4. 両パケットを自分の方へ滑らせてきて、すくい取り、その下部サイドをテーブルに軽く打ち当てて、お互いのフェイスを向かい合わせて、両パケットを比較するかのように「だいたい同じですね」と言います。
    このときの両手は、ワンハンド・トップ・パームの形になっています<写真1>

  5. 次に、両手は、パケットをフェイスダウンで、テーブルへ、大きく、その間を約40cm位開けて戻しますが、その時に、両手は、ワンハンドトップパームをします。

    写真1
    写真1
  6. パフォーマーは、客に、それぞれのパケットを、その大きく開けた中にカットするように両手で指示します。
    その時に両手のパームカードが見えないように注意します。

  7. 客のカットが終わると、4つのパケットの内、中の2組のトップにAがあります。

  8. パフォーマーは、その両サイド、つまり、一番右と一番左のパケットをスパイダーリターンですくい取り、それぞれの下部サイドをテーブルの表面に軽く打ち当てて、元に戻します<写真2>

    写真2
    写真2
  9. 客に、それぞれのトップカードをフェイスアップにターンするように言います。
    全てAです。

マーローズマガジン Vol.5, p.253.

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